みなさんは、仕事や人生で考えが行き詰まったとき、「もっと良い問いを立てよう」と言われて、困ったことはありませんか。
「問いが大事なのは分かる。
でも、考えているだけでは仕事は進まない。
早く答えを出した方がいい」
そう思うのは自然です。ただ、ぼくが哲学について書いた7本を並べ直すと、問いは考え込むためではなく、思考を現実へ戻すために使えると分かってきました。
問いは、考え込むためのものではない
一つ目は、立ち止まって、当たり前を外すこと。
すぐ役立たない哲学が、なぜ人生に効くのかと考え、
正解を探す人から、問いを立てる人へ移ると、
「そもそも、何のためにやっているのか」が見えてきます。
二つ目は、自分の意思を取り戻すこと。
答えは古びる。でも、問いは古びないと知れば、
与えられた仕事の中にも、「自分は何を大切にしたいのか」という軸を置けます。
三つ目は、相手の答えを先回りしないこと。
その質問、思考を止めていませんか?と問い、
「チクッとしますよ」は、本当に親切なのかと自分の言葉も見直す。
問いは相手を試すものではなく、その人の経験や考えを引き出すためにあります。
四つ目は、結論を急がないこと。
答えが出なければ、答えが出ない問いは、「未回答」のまま保存する。
行き詰まったら、良い問いは「5階建てのはしご」を往復するように、具体と抽象を行き来する。
この四つは、順番どおりに終わらせるチェックリストではありません。
たとえば、職場で「この会議は本当に必要か」と立ち止まったとします。
すぐ廃止を決めるのではなく、「何を守るための会議か」と一段上がる。参加者の話を聞き、必要な行動へ降りる。それでも決められない部分は、未回答のまま残しておく。
こうして問いを動かすと、「必要か、不要か」の二択では見えなかった方法が出てきます。
7本を並べて見えてきたのは、難しい分類ではありません。答えを急ぐと見落とすものを、日常の中で拾い直すための地図でした。
あなたがいま早く答えを出そうとしている問題には、四つの動きのうち、どれが抜けているでしょうか。
一つ見つかったら、コメントで教えてください。




早く答えを出そうと焦りがちな場面で、あえて結論を急がず「未回答のまま保存する」ことや、具体と抽象の「はしご」を往復する大切さに深く共感しました。すぐに白黒つけないゆとりを持つことで、与えられた業務の中にも自分の軸や意思をしっかり残せそうですね。